RaGaN
tHe Gi Ft#2



風 落 ち

眠らずに 探した詩(うた)
夜風に 揺れてたのを ひとつ あなたのために

嘆くほど 乾いた花
涙で 濡らしたのを ふたつ 僕らのために

待ち焦がれた やわらかな朝 
この腕に 落ちてくる
まだ 慣れない その呼び名を 
失くさないように 忘れないように

溢れ出して 枯れていくまで 
どれだけの 夢を見る
まだ 届かない その祈りは 
きっと あなたに 優しい

急かされて 無くした彩(いろ)
道端 咲いてたのを すこし あなたのために

馴染めずに 交わした嘘
足枷 外したのを あげる あしたのために

恋い焦がれた やわらかな宇宙 
この頭上に 舞い降りる
まだ 頼りない その表情を 
抱き締めるように  汚さないように

溢れ出して 枯れていくまで 
どれだけの 愛を知る  
まだ 叶わない その願いは 
きっと 地球に 優しい

まだ 笑えない そんな世界にも
雨が降るように 日が昇るように

待ち焦がれた やわらかな朝 
この腕に 落ちてくる
まだ 慣れない その呼び名を
  失くさないように 忘れないように

溢れ出して 枯れていくまで 
どれだけの 夢を見る
まだ 届かない その祈りは 
きっと あなたに 優しく 
ゆるやかに 落ちてくる



九 月

暗い話題のない世界 ふたりだけで 
窓の外ながめて 何もしないで ただ

ゆがんでない言葉で 話したいね 
季節が変わる瞬間 何かを感じたように

琥珀色の小瓶に
閉じこめた夕焼けを
ぼくらただながめてた
穏やかな時間の中で

九月の深い空 けだるそうに
地上の憂い事を 嘆いているかのように

琥珀色の小瓶に
閉じこめた夕焼けを
ぼくらただながめてた
穏やかな時間の中で



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九月

風落ち
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